こんにちは!\^o^/
北千里アワー水曜日担当の西岡葉月です!
今回のカルトークで紹介したのは、
山田可南さんの「私の彼は仕事ができない」という作品です。
物語は主人公の「河辺 はる奈」がフロア長を務める中型書店に、
彼氏の「名古木 順」が契約社員として転職してくる所から始まります。
この2人は付き合って6年になるごくごく普通のカップルでしたが、
務めていた会社が倒産して彼氏の順は無職でした。
仕事とプライベートをきっちり分けたいはる奈にとって、
仕事の帰りに会ってそのまま自分の部屋にお泊りの流れは
オンオフの切り替えができないから嫌、さらに、
はる奈は本当は甘えたいけど無職で先の見えない彼氏には
甘えたくないと思っていました。
そんな彼氏の順がやっと契約社員として仕事が決まるんですが、
その転職先ははる奈の働く書店でした。
そうしてはる奈は彼の上司となってしまうのです。
仕事場では上司と部下で、付き合ってることは内緒にしたいはる奈でしたが、
順は下の名前で馴れ馴れしく話しかけてくるし、物覚えもどうも疎い様子・・・。
元々2人は学生の頃にバイト先で出会ったことがきっかけで付き合い始めたんですが、
当時は頼もしいセンパイだった順が、今になって再び一緒に仕事をしてみると、
はる奈はイヤな予感ばかりします。
順にとっては初めての書店員の作業で不慣れとはいえ今の彼はどうも使えない・・・。
フロア長としてテキパキと仕事をこなしていくはる奈から見ると
「もしかして私の彼は仕事ができない?」と思ってしまうのです。
順が転職してきてひとまず1ヶ月が経った頃、
職場でお客さんからクレームが入ります。
取り寄せていた本の連絡を携帯にかけるはずが、
順が誤って自宅へとかけてしまったんです。
そのことでお客さんはかなりご立腹でお店に押しかけてきます。
フロア長のはる奈は別件で対応することが出来ず、
「誠心誠意に、でもなるべく時間をかけずに素早く対応して
すぐに通常業務へ戻るように」という指示を出して、
自分のミスは自分で何とかするようにと、
そのクレーム処理を順1人に任せることにします。
ですが1時間経ってもなんと順はまだそのお客の対応中でした。
クレーム処理は本来の書店員の仕事ではない、
そんな客に時間を割くのは時間のムダ・・・
この仕事に対してそんな考えを持つはる奈は苛立ってしまいます。
そしてしばらくして応接室から出てきた順は、
クレームを入れてきたはずのお客さんと楽しそうに
和気藹々としていたんです。
その様子を見たはる奈のイライラはピークに達してしまいます。
順はクレームの件の報告で、誠心誠意謝ったものの
許してもらえなかったけど、お客さんが注文していた本を
自分も持っていたことから意気投合したと言います。
そして最終的には次の注文までしてくれて
ひとりのお客さんをお店に引きとめることができたんです。
だけどはる奈にとってはその時間が無駄だと感じ、
その間にも給料が発生しているのだと思い
通常業務こそが仕事だと捉えています。
ですがそんなはる奈に順は「気持ちよく本を
買って貰うのも仕事だ」と言います。
そのことに少しハッとさせられたはる奈ですが、
それでもまだはる奈にとっては時間が大事なようで・・・。
勤務時間内で上手く時間を使いこなせることこそが
「仕事ができる人間」だと思っていたんです。
果たしてこの先はる奈のお仕事ライフは
円滑に進んでいくのでしょうか・・・。
この主人公のはる奈は、何かにつけて
時間を無駄に使うことを罪悪と捉えている節がありまして。
フロア長である責任感も強く仕事に対してすごく真摯なんです。
この作品はそんな1人の女性が真剣に働くことに対する考えや
思い悩みが中心の作品ではないかと思います。
そして物語の舞台が本屋さんということで、
本屋さんの仕事内容についても詳しく描かれていて、
本屋さんの仕事はこんなことをしてるのかというのが知れて、
そこも面白いです。
本当の仕事ができる人ってどんな人のことなのか、
色々と考えさせられることもあるかもしれません。
人によってはどこか胸にぐさりと刺さるかもしれないお仕事ラブストーリー、
山田可南さんの「私の彼は仕事ができない」は全3巻です。
ぜひ読んでみて下さい!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
それでは今回はこの辺で!
西岡葉月でした(*^▽^*)ノシ
『北千里アワー』
毎週月曜日~木曜日午後4時~6時オンエア