こんにちは!
北千里アワー木曜日を担当しています、高山香純です!
今週の「やってんねん関大!おおさかまち探し」のコーナーは、
文学部1年生の檜谷天太さんにお越しいただきました!
今回檜谷さんは池田文庫についてお話してくれました!
池田文庫は、阪急池田駅から徒歩10分ほどの
閑静な住宅街にある私営図書館です。
蔵書は約24万冊で一見すると他の図書館と
特に変わらない普通の図書館なんですが、
なんと池田文庫の蔵書の大半は演劇や阪急電鉄関連の資料で、
特に宝塚歌劇関連の蔵書が日本一なんです!
宝塚歌劇の上演資料やポスターなどたくさんの資料が保存されていて、
中でも今年で創刊100周年となる宝塚歌劇の雑誌「歌劇」は
1号から最新号まで全てが揃っています。
そんな池田文庫の発祥は1915年。
当時北摂には図書館が少なく本や資料を見ることができる場所が限られていました。
そこで、阪急の創設者である小林一三さんが1911年に開設していた娯楽場の中に
図書室を開設しました。これが池田文庫の始まりです。
また、この娯楽施設の劇場で舞台をしていた
宝塚少女歌劇養成会という団体がのちの宝塚歌劇団となります。
小林一三さんは宝塚歌劇団の創始者でもあるわけです。
これが池田文庫が宝塚関連資料蔵書日本一の理由です。
しかし、最初から演劇の資料が多かったわけではありません。
最初は色々な種類の図書を扱っていたのですが、
時代が進み一般的な図書館が周りに増えていきました。
そこで専門的な内容に特化するため1932年に図書室から「宝塚文芸図書館」に発展し、
宝塚歌劇や歌舞伎の資料など演劇全般に関する資料を多数集めました。
そして1949年に宝塚文芸図書館の蔵書・資料類を引き継ぎ
現代の池田文庫が開設されました。
開設者が阪急の創始者ということもあり、
阪急電鉄と宝塚歌劇に関する資料を網羅しています。
そのため、それぞれのファンが多数訪れるそうです。
また、宝塚のポスターは上演され始めた当時から約100年分、
歌舞伎の役者絵は享保頃から昭和あたりまで大量に、
また阪急関連のポスターも古いものからたくさん保管されています。
これらは一般公開はされていませんが、
阪急アーカイブスという阪急文化財団の運営するサイトから見ることができます。
不定期で一般公開されることもありますが、こちらは年に一度あるかないかだそうです。
このように専門的な図書館として発展してきた池田文庫ですが、
2003年には民俗芸能資料も加わり日本全国の歌や踊り、
お祭りの資料を閲覧できるようになりました。
これらの資料は宝塚歌劇のスタッフや演出家が全国に取材をして周り集めたそう。
そしてこれをもとに宝塚化して上演するということもしています。
今回の檜谷さんの取材を受けてくれた池田文庫の正木喜勝さんは、
録画や録音などが無かった時代のものを保管し
それを色んな人たちに見てもらうことで演劇の歴史を知ることができる
地域の資料館として後世に残していくことが使命だと話してくれたそうです。
檜谷さんありがとうございました!
それでは、今回はこの辺で。
高山香純でした!!
『北千里アワー』
毎週月曜日~木曜日午後4時~6時オンエア