2/12(火) 豊中市千里文化センター「コラボ」
我が家のホームドクターに「健康とは何ぞや」と問うたところ
「自分の体内に‘内臓’なるものがあるのを忘れている状態」
というシンプルな答えがすかさず返ってきて、なるほどと納得したことがあります。
確かに‘胃’が痛むからこそ、その部位に‘胃’というものの存在を認識するわけで、
健康な時に自分を構成するもろもろのモノに意識を向けることはほとんどありません。
閑話休題。
新しく生まれ変わった「コラボ」、バリアフリーとはこういうものかと再認識させられました。
床から天井までめいっぱいのガラス張りにより、可能な限り光を採り込んだロビー。
白で統一され、清潔感がありながら決して冷たくはない内装。
…などと書くと何だかマンション好評分譲中、といった感じですが、それらの要素が組み合わさった結果、何だかとても居心地がいいのです。
各教室の入り口、音もなくするする開く大きな取っ手のついた横開きのドアや、段差の全くないトイレなどは、当たり前ですが健常者にとっても心地いいものですね。
バリアフリーとは、空間のありかただけでなく、人の心においても垣根を取り去り、更にはそれを必要としている人だけでなく、健常者として生活している私たちにとっても実は必要なのかもしれないと思いました。
突然のお願いにも関わらず取材を受けて下さった「千里フォークダンス」の皆さん、ありがとうございました。
60代前後の女性たちで構成され、20年以上続くこの会には発足当初からのメンバーもおられるとのこと。
リーダーの長尾さん曰く「古ダヌキばかりで…」などと笑われてましたが、広々とした教室でひとつの輪になり、尻尾…ではなく色とりどりのギャザースカートをくるくる翻して軽やかに踊る皆さんの姿はさながら、松竹映画に登場する清く正しい女学生のようでした。
新しい教室は明るくきれいで気持ちがいい、という感想に同意。
でもその後に続いた、やっぱり壁に時計は欲しいわよねえというシビアな指摘、そして明るいのはいいけど(顔の)シミが丸見えやわ、というサービストーク(?)に、ここにいるのはタヌキでもなく吉永小百合でもなく、キッチリまぎれもない大阪のおばちゃんたちだということになぜか限りない安心感と親近感を覚えた中村なのでありました。
みんなのやりたいこと、前向きな気持ちをくるんと大きく包んでくれるコラボ、ぜひ足を運んで
みてください。
踊る姿は女学生のようでした。
文・写真:中村佐織(のこりん隊)
『昼どきパーク837』
月曜日-金曜日 午前10:00~13:00