2018年12月8日（土）沖縄へいこう | FM千里 83.7MHz 【公式サイト】

今週もお聞き頂きありがとうございました。

先週は沖縄の国宝についてご紹介しました。
沖縄県には現在、２つの国宝があり、
そのうちの１つが「玉陵」。
琉球王国、第二尚氏王統の歴代国王が葬られている陵墓です。

玉陵は「たまうどぅん」と読むのですが、
陵という字からは考えにくい読みですよね。
ここは、もともとは玉御殿と呼ばれていたそうです。
御殿「ごてん」は沖縄の読み方では「うどぅん」と言います。
ただ、御殿にはお墓という意味合いはないので、後々「陵」の字が当てられました。
ですが、読み方がそのまま残ったので、玉陵と書いて「たまうどぅん」となります。
沖縄にはこんなふうに、読み方が先にあったところに
後から漢字をあてたという形がしばしばあるようです。面白いですね。

さて、今週は世界遺産をご紹介します。
沖縄には 2000年にユネスコの世界遺産に登録された
「琉球王国のグスク及び関連遺産群」があります。

地図にあるように９つで世界遺産登録されています。
すべてが近くに集まっているわけではないので、
ゆっくりと時間をかけて巡るのがよさそうです。

今月は沖縄発のユニット「しゃかり」の曲をお届けしています。
今週は２００７年に発売された６枚目のアルバム「歌やびら」に
収録されている「太陽のひと」です。

番組でもお話しましたが、とてもいい曲です。
聞いたことのない方は、ぜひＣＤを探して聞いてみて下さいね。

毎月第１週・第２週は、毎週日曜日、琉球新報に掲載されている
作曲家・普久原恒勇さんのエッセー「ぼくの目ざわり耳ざわり」を
パーソナリティーの右見さんの朗読で紹介しています。

今週は第６９話「のどみっつ」です。

タイトルの通り、３つの「のど」のお話です。
１つ目はからだの中心から声を出すときの正しい「喉」。
２つ目は音痴の事を指す「左喉」。
そして、３つ目は飲み込んだ飲食物が食道に入らず、
横にある気道に入ってしまう「横喉」です。
エッセイには、これら３つの喉に関することが書かれているのですが、
読んでいて気になったのは、言葉遣いです。

沖縄では古くから使われている言葉を現在も使っている事があり、
エッセイの中にも普段あまり使わないような「可惜」という言葉が出てきます。
「あたら」と読むのですが、もったいなくも、おしいことにといった意味があります。
文章の中では「命を可惜さしているわけですから…」という使われ方をしていて、
「命をいとおしむ、大事に使う」といった意味になります。
明けてしまうのが惜しいほどの素晴らしい夜を意味する「可惜夜（あたらよ）」
という言い方が万葉集にも出て来ます。
こういう言葉をさらりと文章の中に取り入れられるのは素敵ですね。

琉球新報に掲載されている普久原恒勇さんのエッセイ
「ぼくの目ざわり耳ざわり」は、先日最終回を迎えました。

１２月３日からは月に１回、普久原恒勇さんの
インタビュー記事が掲載されています。