番組への
メッセージ

2025年9月6日(土)蕭秀華のちょっといいcinemaにのせて

『遠い山なみの光』
カズオ・イシグロの原点となる長編小説デビュー作を、石川慶監督・脚本・編集によって遂に映画化されました。
日本・イギリス・ポーランド合作で、1950年代、戦後の長崎と1980年代のイギリスに生きる3人の女性たちの知られざる真実に触れるヒューマン・ミステリーです。
その真実とは何か!?
原作者であるカズオ・イシグロがエグゼクティブプロデューサーとして名を連ね、石川監督と緻密な対話から生まれた脚本によって展開していきます。

『タンゴの後で』
1972年に製作されたベルナルド・ベルトルッチ監督の代表作「ラストタンゴ・イン・パリ」。センセーションな性描写から当時、芸術か?卑猥か?と論議された作品でもあります。
本作は、「ラストタンゴ・イン・パリ」の舞台裏で起きていた出演女優マリア・シュナイダーの葛藤と怒り、その後が描かれ、同時エンタテインメント業界の権力勾配と搾取といった点に正面から切り込んだ問題作です。
マリア・シュナイダーは、一夜にしてトップスターとなりながら、過激な性描写シーンへのトラウマ、性的イメージに苦しむことになります。同じ女性として許せない!!と怒りを感じずにはいられませんでした。

『海辺へ行く道』
三好銀の最高傑作と名高い「海辺へ行く道」を横浜聡子監督が映画化。
アーティスト移住支援をうたっている海辺の街を舞台に、自由な発想でアート三昧の日々を過ごす中学生と、秘密と嘘を持つ大人たちが繰り広げる、奇妙で怪しいコメディ・ストーリーです。個性が強すぎる作品だけに好みが分かれるかも!?
アート、芸術に対しての台詞が印象的で、何にも囚われず素直な気持ちで作品を作り上げる子供たちの姿が清々しい、眩しく感じられました。

『アオショー!』
人気舞台劇を原作に、映画版として書き下ろされた物語。
都会から離島に転校してきた男子高生の飯田悉平。過疎化で本土の高校に統合が決まり合唱で”歌の交流会“を思いつくのですが、この合唱をきっかけに同級生たちの心がバラバラになってしまい・・・。
友情、恋、家族、歌、挫折と全てが青春の1ページ。そんな中で彼らは進むべき道を見つけていきます。
真っ直ぐで温かい人情に触れられる青春合唱ストーリーです。

『アハーン』
インドのムンバイを舞台に、ダウン症の青年アハーンの日常を描いた作品です。
何不自由なく生活を送るアハーンの願いは、自立をして仕事もして恋もすること。一方、中年男性オジーは、極度な潔癖症のため妻に見限られて1人ぼっちに。そこで妻と親しかったアハーンを利用して妻に会おうとします。自由に外に出たいアハーンとの間に奇妙な協力関係が生まれる温かくてコミカルな物語です。ダウン症当時者のアブリ・ママジが俳優デビューを果たしています。笑って元気を貰える素敵な作品です。

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番組ではみなさんからのメッセージをお待ちしています!
観に行かれた映画の感想などもお聞かせください♪
FAX:06-6832-8370 E-mail:nocorin@senri-fm.jp

蕭秀華のちょっといいcinemaにのせて every Saturday pm3:00-pm4:00 O.A